(指導×赤)XAT隊と指導教官でセクハラ温泉

パラレルやってもいいですよね。
っていうか、やりますよ!
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XAT隊内示
「日本への海外派遣について」
・日本のレスキュー隊との合同訓練
・主にスノーモービルの運転技術、山間部のダムなどを狙ったテロ、雪崩に対する対応
・派遣期間 −−−−−−−−−−
・派遣部隊 XAT隊第2班
・本部より指導教官1名帯同あり
尚、その間の特別シフトは各人、隊内SNSにて確認のこと

「さてと、後は指導教官に報告で準備終わりだわ」
迫った派遣期間に合わせて急ぎで資料を作成する。メイフォンの仕事は実に堅実である。



「おお〜っ!すげぇ〜!!」
浮かれた声の主の言葉はドイツ語だった。つい先ほどまで、雪山訓練でスノーモービルでの実践的な救助活動を、日本のレスキュー隊に説明していた。あまり上手くないがなんとか通じる英語で、足らない分は、体を動かしていたまだ若い隊員だ。
多分、先客に気づかないのだろう。手配された宿泊施設の風呂は広く、しかも今はシーズンオフのために他の宿泊客はほとんどいなかった。バシャと勢いの良い水の音がする。
「うわっ、あつっ」
先ほどまで野外での訓練だったはずだ。冷えたつま先には少々熱いだろう。しかし、ざぶざぶと湯の中へ入っていく音がする。彼にはそんなことお構いなしなのか。
 少し白くにごった独特の湯はほんわりとやわらかく、熱さになれてくるとすこぶるいい気分になる。空気もこもらず、頬に冷たくあたる風はほどよく、湯冷ましをしてくれる。
 ひとり、懐かしい気分に浸る。日本はシドウの生まれ育った国であるため、海外研修では通訳という役割も大きい。海外派遣にはXAT隊本部からの指導教官が随伴することになっている。日本への派遣だというのでシドウがそこに配置されるのは、言語や生活面からも適任だろう。
 ところどころ巨岩が配置され、木々が囲う露天風呂は、位置によっては見えない場所もあるのだが、どうやらこちらに気づかぬ若い隊員は、湯のなかで泳ぎ始めたようだ。まったく大きな子供か…赤毛の、元レーサーだというXAT隊員のなかでは珍しい経歴、名まえは確か、ヘルマン・ザルツァ。
 あちらからは見えなくとも、ジドウのからは丸見えだ。泳ぐなと注意したはずだよな、とため息をつく。湯からプカプカとヘルマンの尻が上下する。それが見えて困ることはないが…どうやら彼は、露天風呂がいたく気に入ったのだろう。

「おい、お前、かけ湯はしたのか」
声をかけたのは、見かねて、だ。
ほっておけば飽きるまでずっと泳いでいるに違いない。聞きなれた言葉に反応して、ヘルマンがやっと動きを止める。
「あ、お疲れさまっす」
少しバツの悪い顔をして、こちらを見るのは、いたずらを見つかった悪ガキのようだ。
「お前は生活全般の注意を聞いていなかったのか」
「…ええと、はい!忘れました!!」
明るい声がハキハキと答える内容が、また褒められたものではない。まったく、広いからと風呂で泳ぐのは、日本でも小学生までだぞ。と続けて苦笑した。
「日本の温泉では最低限のマナーだ。貴様は早くその汚い股間のものを洗って来い」
「Ja!」
ヘルマンが、あわてて湯から上がる。いまさらかけ湯をしたところで意味はないのだが、その慌てぶりが面白く、ついとめることを忘れてしまった。大の男の大きなものが、ブランブランと揺れている。隠すということは考えないのだろう。またそれがデカくて見事なものだった。
 シドウの情報網のなかで一番有能な隊員が言っていたのは、コイツのことか。シドウさんの洒落はキツイから、ほどほどにしてくださいよとも、言っていた。そうでなくてもXAT隊の宴会は品がないんですから、とも。

「仕方がないな、日本の風呂の入り方というものを教えてやろう」
シャワーとカランを目の前に戸惑うヘルマンの横へ座った。
「石鹸とかは勝手に使ってもいいが、タオルは別だ。あと温泉の湯は石鹸の泡立ちを悪くするから、必ずシャワーを浴びてから洗うこと、出るときは温泉の成分が流れてしまうから、かけ湯はしなくていい」
シドウよりは肉付きは薄いがそれでも立派な体躯は、日本人向きの小さな腰掛には収まりきらず、どうにも動きづらいようである。
「風呂から上がったら浴衣を着るが、お前、着たことはないな」
ヘルマンはまったく考えてなかったという顔をした。この男、風呂に入るのに着替えすらもってこなかったとみえる。
「日本のバスローブみたいなもんだ。仕方ない、着せてやる」
浴衣を見るなり、布が薄くて不安だとヘルマンが言った。これはなかなかの逸材だ。堂々とした天然っぷりが、また可笑しい。
「男なら細かいことは気にするな。日本では女性は下着をつけないで着るぞ」
ニヤリとシドウが笑った。
「…そんなときは日本の伝統を使うんだ」
タオルや浴衣などのならぶ場所から、浴衣用の腰紐を拝借すると、それをヘルマンの体に巻きつけていく。
「ここはこれで固定するんだ」
おもむろに股間に手を伸ばし、そこを持ち上げると、さすがにジロリとヘルマンが睨んでくる。
「聞きしに勝るでかさだ」
シドウは器用に片手で紐を結わえてゆく。
「そんなのどこで!うわぁっ」
少しきつめに結わえた隙間から、押さえていた竿と玉を出してやる。
「お前の周りには、本部に顔のきくヤツがかなりいるってことさ」
「……アルかブラッドだな」
「もともとは軍から組織された部署だからな」
その推理はまあ当たっていなくもない。が、出所はメイフォンだ。パーティと称されるXAT隊の宴会の見世物は、ほとんど裸芸なんですけど、ヘルマンはひっぱりだこなんです…アレが立派すぎて。と、女同士でも胸の大きい子のは見たいなって思うんですけど、男性もそうなんでしょうか。などと、そんな情報まで。
「平時で何センチだ?」
つつっと根元から先へ指をはせらせて、そこを図る動作をすると、ビクリと彼と彼自身が揺れた。このくらいのセクハラは、男ばかりの組織ではそれなりにあるようで、ヘルマンは少し反応しているものの、拒否はしなかった。
「やめておくよ、男としての自信が揺らぎそうだ」
シドウは手を上半身へと移し、そのまま紐を胴体に亀の甲羅を描くように巻いていく。
「けっこう、きつい」
眉を寄せるがここまでやっても、まだヘルマンはその意味に気がつかないようだ。おおかた出来上がって、シドウはその出来栄えに感心した。ぴったりと体に張り付く紐が、動いてしまうと緩むことなく、鍛えられた体の一部となって見え、造形物としても素晴らしい見栄えだった。
「この上から、浴衣を着るといい」
「なんか、ユニフォームのホルダー似てるな」
ここまでされて気がつかないのは、間が抜けているにもほどある。同室の同僚達なら、少なくともこの紐の使い方が、間違っていることくらいはわかるはずだ。シドウは吹き出しそうになるのを必死で押さえなくてはならなかった。ここで気づかれてしまえば、彼が部屋に帰ってやっと担がれたことに気がつくという、間抜けな事態が拝めなくなる。
「浴衣は、Lサイズか」
このサイズの日本製は、シドウでもすそがだいぶ短い。ヘルマンにそれを着付けながら、シドウも浴衣に袖を通した。ヘルマンはやはり着慣れないと、苦笑した。

[269] はなげさん (2008/10/06 Mon 23:33)

[269] (指導×赤)XAT隊と指導教官でセクハラ温泉 はなげさん 2008/10/06 Mon 23:33res
┗[270] 続き はなげさん 2008/10/06 Mon 23:36
┗[271] 結構な null 2008/10/06 Mon 23:42
┗[272] Re^3: (指導×赤)XAT隊と指導教官でセクハラ温泉 イーゴ 2008/10/06 Mon 23:59
┗[273] Re^3: (指導×赤)XAT隊と指導教官でセクハラ はんちょ 2008/10/07 Tue 00:06
┗[274] 吹いた 整備員 2008/10/07 Tue 10:13
┗[276] Re^6: (指導×赤)XAT隊と指導教官でセクハラ温泉 はなげさん 2008/10/07 Tue 13:17
┗[284] ときめいた! イヲリ 2008/10/08 Wed 15:01
┗[285] Re^8: (指導×赤)XAT隊と指導教官でセクハラ温泉 はなげさん 2008/10/08 Wed 22:28