ありえない話(指導×赤) <2>

ケモノのような姿勢をとらされ、片腕を押さえられたままの状態で胸元は床に押し付けられていた。
そして不自然なほど腰だけ高く突き出すようにして、流した血でごわごわになった修道服の裾をたくし上げられパンツと下穿きを下ろされ臀部を晒された状態になって、漸くヘルマンは男の意図が判り、今までになく抵抗を始めた。
「冗談はよせ・・・こんな・・・っ」
デモニアックの姿になれば、こんな拘束など簡単に跳ね除けることができるのだが、人の姿の時は至って普通の人間と変わらない力しかないヘルマンは、背後からサイボーグの力を使い全体重をかけて押さえつけてくる男を跳ね除けるだけの力がなかった。
「冗談なものか。サイボーグのオレが貴様を犯したところで、感染などしないし、それどころか融合体の貴様がどれだけ感度がいいのか測ることができるんだからな。それによってはジョセフではなく貴様を飼い殺す方法もあるわけだ」
男の言葉が自分を貶めるために吐き出されたものだと気付くのに、流石のヘルマンでもさしたる時間はかからなった。そして
「・・・声が同じでも・・・あんたは・・・ゲルトとは天と地の差があるな・・・っ! このクソ外道っ!」
そう吐き捨てると、外された肩の骨が元に戻っているかヘルマンは拘束されている手を数回グーパーするように開いたり握ったりしちゃんと動くかどうか確認したのち、その手で押さえつけてくる男の手を掴んだ。
「・・・こーいうときは、人間じゃなくて良かったと、本当に実感するな・・・っ」
口元を歪め普通の人間なら本来、外された肩が自然に元には戻らないだろう事を、自分に向けて皮肉めいた口調で呟き、口の中に貯まっていた血を吐き捨てて、掴んだ男の手を不自然な形ながら捻る。
「・・・ほう、抵抗するか」
自分の手を掴み、あまつさえ不自然な体制ながら捻ってくるヘルマンに対し、男は嬉しそうな表情を浮べた。

背中に幾つもの灼熱の痛みを感じ、ヘルマンは息を飲む。
しかし、次にやってきたのは、再び喉の奥から襲ってくる熱い血の塊だった。
「・・・が・・・は・・・っ  ぅっ・・・ぐっ」
先ほどとは比べ物にならないほどの大量の血が口から溢れでて、ヘルマンの顔色が一気に青ざめる。
「どうだ? これならしばらくは動けまい」
男はそう言うと、ヘルマンを押さえつけていた腕ではないほうの手に持った拳銃を再びしまう。
抵抗を試みたヘルマンの動きを更に封じるために、男は背へ向けて数発の銃弾を撃ったのだった。
数発の水銀入りの弾丸が脊椎を砕き、更には体内でその水銀を撒き散らした結果、今まで以上にヘルマンの行動を制限するだけでなく、全身に激痛を走らせたのだ。
全身を汚染する水銀の熱にヘルマンは痙攣をおこしたように体を震わせていた。
「ようやく大人しくなったな」
全身血塗れで、ズタボロになり申し訳程度の着衣になった修道服だったが、それでも高々と突き出すように出された臀部だけは血に濡れておらず白かった。
「さて、と・・・」
男はそう呟くと吐血したヘルマンの口腔内に骨ばった無骨な指を差し入れ、苦しげに震えるヘルマンの舌をその二本の指で玩ぶように嬲り、適度にヘルマンの血で濡れた自らの指をその高々と掲げ上げられた臀部の中央へと何の予告もなく挿入したのだった。

「・・・人の姿をしていたら、融合体も人と変わらないようだな」
ぐいと腰を突き上げられ、その動きにあわせてヘルマンの体が僅かに跳ね、それに合せて血で汚れた口元からえづくように息が漏れた。
今まで散々行われた水銀の入った弾丸を打ち込まれることによって弱った体に強いられた体勢は、幾ら人ではなくなっているとはいえヘルマンの体に激しく負担がかかっており、半分意識が朦朧としており、行為に対して体が反射で動いているようなものだった。
しかし、それを良しとしない男は、背後からそのままヘルマンの前髪を掴み、強引に背を撓らせてヘルマンを貫く自らの熱く滾る太い楔を更に深いところへ捻じ込んだ。
「・・・これでお終いか? 融合体。とんだお粗末な欠陥品だったようだな。これでは使い道がないと廃棄されるのも当然か」
ぐいと、ヘルマンの体を突き上げつつ自らへと近付け、その耳元で囁く。
「・・・は・・っ は・・・っ は・・・」
突き上げられるたびに漏れる吐息は、体を犯す水銀の熱と破壊された体組織を回復させようとする廃熱、そして、情欲の熱に晒されて乱れた結果の婀娜めいた甘い吐息で、半分意識が飛んでいるとはいえ、その姿は禁欲的な修道服とは対照的な艶やかさだった。
「・・・融合体の血のせいで、本能だけが鋭敏になり情欲に溺れ堕ち易い・・・か 哀れだな」
薄菫色の瞳が熱を帯びて、男にされるがまま貫かれ抉られ、そしてそれに合せて嬌声をあげる。
「正気に戻ったときが、見ものだな」
始めの抵抗していた頃とは全くと言っていいほど異なる嬌態に、男は半分興味を失った玩具に対するような云い口で呟きつつ、
「・・・しかし、この体になって以来、普通の人間とのセックスを諦めていたが・・・融合体相手なら、何をしても壊れない・・・か。まったく持って、人が悪いな・・・区官長は」
ふいに、ヘルマンの首を軽く絞め、その反射で一瞬だけ締め付けてくる感覚に笑みを漏らし、同時に通常の人とは異なるほどの量の迸りをヘルマンの中へとぶちまけた。

[133] 733@ゼンガー (2008/09/09 Tue 01:56)

[132] ありえない話(指導×赤) 733@ゼンガー 2008/09/09 Tue 01:54res
┗[133] ありえない話(指導×赤) <2> 733@ゼンガー 2008/09/09 Tue 01:56
┗[135] Re^2: ありえない話(指導×赤) hanage3 2008/09/09 Tue 16:43
┗[137] Re^3: ありえない話(指導×赤) 733@ゼンガー 2008/09/10 Wed 09:04
┗[139] Re^4: ありえない話(指導×赤) はんちょ 2008/09/10 Wed 19:19
┗[141] Re^5: ありえない話(指導×赤) 整備員 2008/09/10 Wed 19:46
┗[149] Re^6: ありえない話(指導×赤) 733@ゼンガー 2008/09/11 Thu 15:53
┗[150] Re^7: ありえない話(指導×赤) wald640 2008/09/11 Thu 17:39
┗[151] 鬼畜GJ! イーゴ 2008/09/11 Thu 19:41
┗[163] 今日中に頑張れ、3班ゼンガー。 733@ゼンガー 2008/09/13 Sat 17:07