「あんたの家来になるぐらいなら、そのフニャフニャの粗チン突っ込まれた方がよっぽどマシだね」
本文のこの部分で、よく言った!マレク!!と拍手を送りたくなりました。この後にやってくるジョセフになってマレクを称えたいです。
(以下駄文ですが、こんな感じ?妄想全開ですみません)
暖かな腕、頬をなぞる手をうつつのなかで感じていた。痛む背中がふわりと羽根でも生えたように軽くなる。大きな手が背中に回る、優しく撫でる。指先が少し震えているようだ。
「ありがとう、マレク」
静かな声が耳元に落ちた。
体は思ったよりも辛くない、心も。
初めてではないし、なによりも体の奥深くに残る暖かな感情が守っている。握手に応えてくれた大きな手の、頭をなでてくれた優しい姉の思い人の、そしてジョセフの。ひとりではないのだ、マレクには、味方がいる。体の傷を見たのなら、きっとジョセフは悲しそうな顔をしているだろう。手を伸ばして大丈夫だと、応える。
ジョセフがかけてくれた彼のコートから、わずかに香木の匂いがしていた、彼の匂いだ。胸にいっぱい吸い込むと、ガルムのエンジンが低く唸って動きだした。ハンドルに掛けられたロザリオが揺れている。さよならなんて言わない。幸運をと。小さな声で祈った。
[232] hanage3 (2008/09/24 Wed 21:24)